金属の詰め物について

皆さんの中には、歯に銀色の金属の詰め物が入っている方もいらっしゃるかと思います。
この金属には、大きく分けて2種類あります。
1つは、金、銀、パラジウムを主成分とする金銀パラジウム合金、もう1つは、水銀、銀などを主成分とするアマルガムと呼ばれる合金で、ともに保険適用の金属です。

現在使用されているのはほとんど金銀パラジウム合金ですが、今から20~30年前はアマルガムがよく使用されていました。
当時は非常に良い材料として重宝されていましたが、20~30年後お口の中でアマルガムという合金が、どのように変化するかは予想できませんでした。

近年になり、このアマルガムがお口の中の水分や酸などで酸化(錆)して、縁の部分が欠けてくることがわかりました。
そして、歯とアマルガムの間に隙間が出来て虫歯になるなどの現象が起こることがわかってきました。
さらに、有害な有機水銀とは違いアマルガムは無機水銀を使用しているのですが、60℃以上に暖められると水銀が揮発する可能性があり安全とは言い難いのが事実です。
とくにアレルギー体質の方は気を付ける必要があると言えます。
またアマルガムにはそれ以外にも、歯に黒色の変色を起こしやすいなどの、審美的な問題もあります。

当クリニックでは患者様のお口全体を診察させていただき、アマルガムの詰め物があれば、以上のことを説明した上で金銀パラジウムに交換することをお勧めしています。

お口の中で、銀色に綺麗に輝いているのは金銀パラジウム合金、鈍い白っぽい銀色、もしくは黒色の金属はアマルガムの可能性があります。
皆さんもお口の中を覗いて見て、気になる詰め物がある場合には、ご相談下さい。

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